中古端末市場のまとめ
MM総研による中古端末市場の推移・予測のレポートに関して考察したいと思います。
http://www.m2ri.jp/newsreleases/main.php?id=010120141002500
以上のレポートをまとめると
- 2013年度の中古携帯電話市場は141万台
- 2018年度には326万台に拡大
- タブレットを含めると2018年度には465万台に
- 2013年度のSIMロック解除端末台数は30万台
- 低価格をセールスポイントとするMVNOと中古端末との親和性は高い
この推移の変動要因として
- 携帯キャリアの下取りプログラムによる買い替え施策
- 総務省を中心とした端末SIMロック解除に関する方針
- MVNO市場の普及拡大
推移のグラフはこちら
http://www.m2ri.jp/newsreleases/main.php?id=010120141002500より
中古端末市場の変動要因にはもう1つ
MM総研さんのレポートはデータ収集が主にあって、そこから生み出されている考察として3つの変動要因を取り上げていますが、もう1つ付け加えるべきだと思います。
それはユーザーエクスペリエンス(ユーザー体験=User Experience=UX)です。この視点はスマホなどの端末に慣れ親しんだ人でないと分からないでしょう。もしくは、公にはしていない別の資料にはこの点に関して言及している可能性もあるかもしれませんね。
ユーザーエクスペリエンス(ユーザー体験)とは何か?
みなさんは一番始めに持ったスマートフォンは何でしょうか?僕はタブレットを最初に持っていたので、iPhoneを持つ必要性がありませんでした。よっておサイフ機能付のAQUOSフォンを買いました。
このAQUOSフォンは相当前のものなので、処理速度やユーザーインターフェイスがもの凄く酷かったですw こんな携帯使いものになりません。アメリカでは僕はLG G2miniを使用中です。iPadのユーザーインターフェイスと比べるとやや劣りますが、それでも使用感が良いです。カメラも8MPという十分な解像度でお値段は2万円!こうしたユーザーインターフェイスやカメラやCPU性能全体を含めてユーザー体験となると思っています。
それでは、iPhone3GSとiPhone5、iPhone6をそれぞれ手に取ったつもりで考えてみてください。
iPhone3GSは、カメラ性能は劣るものの、ユーザーインターフェイスは結構完成されたものになっています。iPhone3GSとiPhone6では、そのインターフェイスに差があるように見えますが、iPhone5とiPhone6においては、そのインターフェイスの差はあまりないと思います。
このユーザーエクスペリエンスが最近では頭打ちになっていると僕は推察しています。
イメージ図
このUXの差が中古端末市場を押し上げるかどうかを決定づけると思います。さすがに自分が持っているAQUOSフォンが中古市場で1000円で売られていても、絶対に買いたいとは思いません。そういう意味ではここ最近のUXの鈍化が、中古市場を押し上げると僕は考えます。
中古市場を押し上げずに、新品市場を押し上げるには?
これは簡単な事で、UXを従来のものとは違う路線で進化させるという事だと思います。つまり、ユーザーインターフェイスのパフォーマンスをもっと凄いものに変更するか、新たな機能等で差別化するということです。
UIに関しては、これ以上の大きな進歩は見込めませんし、もっと別のUI(目で操作、触れずに操作)で勝負するべきだと思います。しかしながらそれらのUIがユーザーにとって不必要なものならば、トータルのUXは底上げされません。
現在、触れずに操作できるスマホは一応ありますが、ユーザーにとってはどうでも良い機能のようです。絶対に必要だと思わせるUIが必要なのです。ガラケーからスマホに変わった時のように。
新たな機能とは、ApplePayがそれに当たると思いますが、現在の日本の市場にあるスマホは、ガラスマと呼ばれるぐらい独自の進化(最先端だと思う)を遂げています。よって、これ以上僕が思いつける新たな機能はないです。本当に凄いイノベーションを誰かに期待するしかありません。
まとめ
MVNOの市場は、拡大し続けるでしょう。携帯キャリアの下取りもAppleのノルマがある限りやり続けるでしょう。それだけが中古端末市場の要因ではありません。
UXが大きく変わらない限り、iPhone5sでもiPhone5でもiPhone4sでも良いという価値観がこれからもっと広がると僕は思います。ウォズアニック氏がiPhone6がNo.1と言っても、その微妙なUXを感じ取らない限り、iPhone4sでも良いというのが僕の考えです。
とりあえず、UXを凄いものにすれば中古市場を無視してもよいだろうと言う事ができますが、言う程簡単なものじゃありませんよね。笑
iPhone6購入前にAndroidを捨てたと言ったApple共同設立者のウォズアニック氏。無類のガジェット好きなので、現状のNo.1はiPhone6であると言ったも当然。
では!