日本は携帯事情で恵まれた国
日本ほど携帯電話の料金が高い国はない(先進国で)!と言っている人もいますが、日本の携帯料金は確実に安かったです。過去形で書いたのも、今後はそうとは限らなくなると思っているからです。
フィリピンに行けば、データ通信料無制限で同じキャリア同士の電話が繋ぎ放題のプランが1000円であります。かなり安いなと思っていたのですが、日本もこの上無く安いという事に気づいてほしいです。
今まではデータ通信料もやや制限がありましたが、同じキャリア同士(SoftBank同士等)では通話は無料でした。これでいくらだったでしょうか。だいたい4000円〜5000円でしたね。
2年間で多く見積もっても12万円程です。
ちなみに、それ以上払っている人は、MNPやキャッシュバックの利用をうまく利用できていなかった人たちです。(例えるなら、ネットで株の売買をすれば良いのに、ノルマ証券に多くの手数料を払いながら株を買っている人たちです。)
しかもその4〜5000円の月額料金の中にはiPhoneの端末料金も含まれています。こんなの日本ぐらいです。
アメリカでの事例
アメリカの場合を見てみましょうか。アメリカのNo.1の通信会社AT&Tの場合です。
iPhone5sが150ドル(約16500円)で販売されています。iPhone6発表後の価格なので、やや値下がりしてこれです。もちろん2年契約を結んだ場合です。
月額料金を見てみましょう。
プランは、「電話かけ放題+メールし放題+ネット2GBまで」というものです(一般的なプランです)
月額料金は80ドル(約8800円)です。
2年間で総額支払う金額は(初期費用等のぞく)
$150+$80×24=$2070 (約227,000円)
2年間で日本の12万円とアメリカの22万円。およそ2倍違います。
日本はデータ通信量7GBありますが、他社への通話は有料です。
アメリカはデータ通信量2GBながら、他社への通話は無料です。
この差に10万円も支払いたいと思いますか?あまりネットを使用せずに、電話料金を月に約4,200円以上(計算式=10万円÷24ヶ月=4166.7円)使うならば、アメリカのプランは魅力的でしょう。いや、それならWILLCOM等の電話を使用すれば良いわけなので、アメリカのプランなんかに一つも興味が沸かないわけですよ。
ということで、どれだけ日本がiPhoneを手軽に入手でき、使用できる国だったのかお分かりになったと思います。
これは99%孫正義社長とdocomoのおかげでした。
孫さんがiPhoneの独占契約をAppleと結び、多くの顧客をゲットする事を目標にギリギリまでiPhoneの価格と利用料金を下げてきました。そして、自分のプラットフォームをどうしても守りたくて、手も足も出ないというように、docomoがここまで何もしてくれないでいてくれた。逆にdocomoが何もしない事で、競争が生まれていました。笑 現在はdocomoもSoftBankも足並み揃え。で動いているように見えますので、これからはプランの低料金化へは向わないでしょう。。。
取り敢えず、料金の高額化は以下を参照に
今後のiPhone料金の行方
これからiPhoneの料金はかなり高くなる事が予想されます。
それは、
- 携帯電話のSIMフリー化
- かけ放題のトレンド
という2つがキーポイントです。
なんか噂でauのスマホがSIMフリー化されるかもしれない!というのがありますが、
そんなのどうでもいいw
auのスマホがSIMフリー化されたとしても、結局は上記のアメリカのように2年縛りとなるわけです。その2年縛り後のiPhoneはどうするのでしょうか?家で埃を被ったままにするか、賢い人はヤフオク等で売却をするでしょうね。
ただ、キャリアのSIMフリー化が進められることで、良いと思える点は、
・海外に行った時に、海外のSIMが使える
・売却時にとても柔軟な対応ができる
の2点です。これらを存分に発揮できる人はどれほどいるでしょうか?
もちろん2年後に解約して、MVNOの格安SIMを使うという手もありますが、本末転倒です。だったら最初から、SIMフリーiPhoneをアップルストアで買って、格安SIMを使えば良いのです。その間に払ってたキャリアへの料金はあまりにも高すぎる!
格安SIMを使った場合のシミュレーションは以下にあります
では、今後の日本のキャリアのiPhone料金はどうなるのでしょうか?
プランは
「通話し放題+ネット通信量選択制」が、基本となってきます。
docomoでは
「通話し放題+ネット2GB=6200円」
「通話し放題+ネット5GB=7700円」
となっています。iPhoneの端末料金は含まれていません。アメリカの料金体系に比べ1000円〜2000円程安いのかなという印象です。
この料金体系はかなりアメリカのものと似ていますよね。
ということは、、、iPhone6の端末料金は、
アメリカのものより
『(1000円〜2000円)×24ヶ月』高くなると予想されます。
アメリカのiPhoneの2年縛り時の価格は
16GB $199
64GB $299
128GB $399
なので、日本のiPhone6の2年縛り時の価格は
16GB 4万円〜6万円
64GB 5万円〜7万円
128GB 6万円〜8万円
となりそうです。
ここから、各社の月々割が適用される事になるかと思われます。この制度と、MNP割引やキャッシュバックなどは、まだ日本には根強く残る文化にはなるでしょうが、昔のように割安でiPhoneが使えなくなるのではないでしょうか。それでもやはり月額料金は5000円〜6000円前後になりそうです。新機種を買ったとき、携帯電話料金に4000円台の文字を見る事はできなくなるのか。。。
結論
結論を書きます。これからは、
SIMフリーiPhoneを買って、格安SIMで運用する方が遥かに安い!
ということです。
また、SIMフリー化によって、キャリア料金も昔ほど柔軟なものにはならず、そしてiPhoneの価格が高くなるでしょう。それはiPhoneのシェアの低下に繋がります。やはり端末をパソコン並みの価格で支払う事に、日本人はかなり抵抗があります。MacBook AirよりiPhoneが高い!みたいな事がすごく驚かれるということから、その事が分かるでしょう。
最初のハードルがあまりにも高すぎると、買うのを控えてしまうという事はAppleもマーケティングリサーチで分かっている事でしょうから、iPhoneの12ヶ月までの分割手数料0円をするのだと思います。これは9月下旬までのキャンペーンとしていますが、おそらくこれからも行われるキャンペーンでしょう。
現在では、Android機種もかなり成熟しているレベルに達していますので、iPhoneの別の選択肢としてAndroidでもオッケーとなっています。Appleもかなり窮地に立たされているかと思います。
iPhone6PlusとiPadminiの市場の共食いもかなり気になりますので、今後のAppleの雲行きは、かなり怪しい。。。。
では!