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ここがおかしい!日本の履歴書。海外ではどう見られている?

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画像:http://type.jp/s/manual/index02_kiji01_1.html


履歴書というのは、その国のあり方を写しているようにも思えます。さて、今回は日本の履歴書と海外の履歴書を比べてみましょう!履歴書の違いって、ただ単にフォーマットが違うのではなく、文化や性格の違いを反映してるんだなと感じます。

僕はボストンで就活を行いました。その就活フォーラムでは日系企業から外資系企業までたくさんの会社が参加していましたが、履歴書のフォーマットも違いました。そういう経験も踏まえて、履歴書に関する話をしていきます。
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そういえば、めざましテレビの履歴書の特集も随分と話題になりましたね。
めざましテレビの履歴書特集が「難癖レベル」と批判殺到 「性別を囲む丸印が汚いのはNG」「写真は少しでもずれたらダメ」


写真

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日本の履歴書には写真は必須です!当たり前です。しかしアメリカでは写真は必要ありません。悲しいかな、日本の採用基準には顔も考慮されてるんでしょう。笑 だって、何のために顔写真を履歴書に貼るんですか?顔と名前を一致させるため?いやいや、能力で判断するならメモしておけばいいだけで、名前と顔を一致させてあの子の印象はどうだったか、なんてアホですか。どうして顔写真が必要となったのでしょうか。


アメリカでは顔写真を履歴書に貼らなくても良いです。というより、顔写真を貼ることを強要すると、その企業はバッシングを受けます。写真を貼らせるという目的に「人種を区別する」という意味合いがあるようで、差別の問題になりかねないからです。しかしながら、人種特有の名前というのもあります。例えば、「ボブ」と「クリス」という名前を聞いた時、前者は黒人系で後者は白人系のイメージをしませんか?実際はこれも問題になっていて、事実、黒人ぽい名前は落とされやすい傾向にあるというデータもあるぐらいです。


日本は単一民族国家です。人種差別という感覚がないでしょうから、顔写真を載せることに抵抗はないのでしょう。女子の就活生は特にフォトショで修正するようですので、顔写真なんて本当に無意味だと思います。似たような顔にしか見えないので、もう写真貼るのやめたら?って思いますけど。

年齢

日本の履歴書には生年月日や年齢の記入は必須となっています。外資系企業では必要ありません。完全なる能力主義です。


その仕事をできるかできないかに年齢は問題ありません。とある仕事やポストが空いた時に、22歳のAさんと30歳のBさんがいたとして、採用する基準は年齢ではなく実績とスキルです。Aさんの方ができるならAさんを採用する。それだけです。


ただし、ここでも企業文化、国の文化の違いが明白に出てきます。日本の場合は、年功序列を基本とした新卒一括採用を基にしています。できない若手でも新卒で採用し、研修コストを掛けてでも一流のビジネスマンにしてあげるという素晴らしい文化があります。新卒一括採用の弊害もなくはないですが、新卒側の我々としてはこんなに嬉しい制度はありませんよね。ただ、新卒という切り札を失った時のダメージはでかいですw 完全に自分の実力で頑張るしかありません(というか、それが当たり前)。


アメリカでは、スキルも何もない新卒を採用するのはメジャーではないです。卒業したらインターンシップをしてスキルを高めたり、ボランティア活動でリーダシップを伸ばしたりと、各々で自分を磨きます。新卒のペーペーは簡単に就職できないので、自分に付加価値をつけるという作業はとても大事なことです。


日本の年功序列制度と、アメリカの仕事で割り当てられるポストの枠は、異なる制度ですが、どちらも長所と短所はあるでしょう。アメリカでは企業に40年努めるよりも、他の企業の別の待遇の良いポストを求めて転職するのが当たり前ですので、能力主義がより一層強まります。日本の場合は、その企業で長く働いていくのが前提になっているので年齢を考慮に入れた採用というのは、仕方のないことかもしれません。ただ、この文化が長く続くとは思いませんが。


学業成績

アメリカでは、就職する際に、学業成績を見られます。かなり見られます。なので、学生もさらに上のランクの単位を取ろうと必死になります。教授もエクストラクレジット(上の単位:BよりもA)が欲しければ、◯◯をやってこい!なんてことを言いますし、学生もエクストラクレジットのために頑張ってレポートを書きます。しかも教授が言ってもいないことを積極的にやってきます。これには僕も驚きました。笑


一方の日本。GPA(学業成績)を書く欄はありません。履歴書ではなく、エントリーする際にGPAの記入を求められる時がありますが、稀です。ご存知のように、GPAを見るというより、大学の名前を見る傾向にあるのが日本です。まー、日本の大学は入るのが難しく出るのが優しいと言われているのが事実です。ならば、入るときの能力でその人を計るというのも分からなくはない。これは企業の問題というより、就職養成所と化している大学側の問題だと思っています。


日本の大学には、国立であっても就職のバックアップをするための窓口が設けられています。しかもそのバックアップが手厚い。笑 学業に専念させるために、就職活動の時期を遅らせたりしていますが、無意味です。逆に理系と文系の就活に取り組む時間の差が浮きぞりになった気もします。


課外活動

ここは日本もアメリカも同じです。ただ、アメリカだと課外活動にかける思いは半端じゃ無いです。先程も言ったように、自分に付加価値を付けることに必死ですので、自分ができるポジションがあれば、積極的に行います。そこの温度差はかなりありますね。日本でも課外活動は大事なことですが、そこまで切羽詰まってやっている感じはないです。新卒一括採用なので、一応全員に就職できるチャンスが与えられていますので、なかなか必死さがあらわれません。


サークルで部長やってたとか、バイトでリーダーやってたとか、ボランティア行ったとか。別にそれは悪くはないのですが、その先が無いことって多いですよね。リーダーをやってどういうところを改善し、どのような成果をあげたのか?今後にどのようにつながっているのか?という所まで落とし込めたら悪くはないのですが、やったことに意味を見出している人が多いので、それは落とされてしまいます。


手書き

誠意を見せるための手書き。アホか。以上

まとめ

「ここがおかしい!日本の履歴書」というタイトルにしていますが、日本ではこれが伝統でもあり文化でもあります。海外ではどう見られているか?というのを伝えたくてこのようなタイトルにしました。日本人からしたらアメリカの履歴書には写真も年齢も必要ないの?おかしくない?という感想を持つでしょう。


悲しいことに、この記事では日本の大学は大丈夫なのか?という印象を与えるかの内容になっていますが、それが僕の本音でもあります。本当にアメリカの大学生は勉強します。積極的に発言をします。手を抜く人もいますが、熱量は日本の比じゃないです。これは僕だけの感想ではなく、留学に行っていた他の人も同じようなことを言います。


履歴書を変えれば、もっと勉強するわけではないですが(笑)、履歴書1つでたくさんのメッセージを受け取ることができますね。奥が深いです。


では!