先日、とあるフォーラムに参加しました。
なんか、食の価値を考えよう。というフォーラムだったと思います。
さて、どのようなお話だったのかというと
- 食の価値を考えてどうしたいのか不明確
- 「食の価値の一つ=旬を知る」という矛盾した内容
- 中国四国農政局長も答えられない自給率問題
1.についてですが、そもそもの議題の目的が不明確でした。食の価値を考えてどうしたいのか。意味が分かりませんでした。食の価値を考えて、日本の農業をよくしよう!なんてのも抽象的で、小学生レベルの話し合いにすぎません。
食の価値を考えれば、人がどう考えてどう動き、どのように日本の農業が変わっていくのかのストーリーの提示が全くありませんでした。無意味な議論でしょう。
2.の矛盾について。食の価値を考えるということに、食の旬を知るというものがありました。消費者が食の旬を知ればどうなるのでしょうか?おそらく、日本の農業は破滅です。笑
農業で一番儲かる方法とはなんでしょうか?需要があるけれども、供給が少ない時期に、その作物を出荷すれば儲かります。基本的に「旬=大量にとれる」ことを意味します。儲かる農業とは、旬をずらすことも考慮に入れなければなりません。
では、消費者が食の旬を知り、旬ばかりの食物しか食べなくなると、、、
→旬の作物しか売れない→農家は旬に見合ったものしか作らざるをえない→もうからない→農業は趣味の領域でしかやってられない
という構図になるでしょう。これでは、日本の強い農業なんか作れるはずがありません。
3.についてですが、最後の質問の方でこんな事を聞かれました
「よく見る食料自給率はカロリーベースの計算だが、野菜に強い地域を推進したり減反を行っている政策と矛盾していないか?」というものでした。
たしかに、食料自給率はカロリー計算です。野菜はカロリーベースの食料自給率になんの貢献もしませんし、価格保証の減反なんて行えば、日本で作るカロリー(米)は減っちゃうんですから。。。
つまり、自給率を上げるためにどうすれば良いかと言うと
減反を行わない市場原理主義でコメを生産
→コメの価格の下落
→一部の消費者は小麦粉からコメへの回帰が始まる
→自給率アップ!
さてさて、それでは農家が食っていけないじゃないか!と怒る方もいるでしょう。はい、食っていけません。今までの農政がダメだったんです。この質問にも明確な回答ができなかったんですから、農政局の長が。笑
取り敢えず、この農政のバカの壁を乗り越えてほしいと思っています。
最後に
自給率なんて日本と韓国にしかない概念で、そんなもの考えても無駄というのが世界の一般的な認識です。
では