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【冷戦勃発】docomo本体がMVNOに参入?!SoftBankへの牽制としては十分すぎるほどの話...

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docomoがMVNOに参入?

http://www.bloomberg.co.jp/news/123-NJPBDN6KLVR901.html

ブルームバーグのインタビューにて、docomoのMVNOへの参入が濃厚になってきました。そもそもMVNOとは、仮想移動体通信事業者という意味であり、本線のdocomo回線を借りて事業を行う主体の事を指しています。


ドコモ自身がMVNOに参入するというよりも、ドコモが格安で回線を提供するという意味でとらえるとよいかもしれません。もしくは別会社を作ってそこに回線を卸すのかもしれません。


ちなみに、格安SIMのOCNはドコモと同じNTTの傘下にありながらも別個体として動いているので、今回の件は完全にOCNとは切り離しても良さそうです。



土管化が加速化


まさか、本体のドコモがMVNOとして格安SIMに参入するという噂が出るとは思いもしませんでした。

http://namakeru.hatenablog.com/entry/2014/08/27/093000
http://namakeru.hatenablog.com/entry/2014/08/27/093000

半年前に書いた記事です↑


上記では、ドコモでは高価格戦略で攻めて、格安の部分は完全にMVNOに委ねてビジネスを行っていくと推測していましたが、外れてしまいましたね。


ただ、僕の予想と現実のギャップこそが、新しい気づきを得るヒントになりそうなのです。


そもそも、比較優位が成り立つには前提があります。自分の得意な事を伸ばして、それより劣る部分は他に任せるというのが比較優位です。


比較優位の例はWikipediaの方が分かりやすいです。

ポール・サミュエルソンは、比較優位を「弁護士と秘書」の例で以下のように説明している。有能な弁護士Aは、弁護士の仕事だけでなく、タイプを打つ仕事も得意だったとする。秘書は、弁護士・タイプの仕事において、弁護士Aより不得意である。しかし、弁護士は秘書の仕事をしない。なぜなら、弁護士は、弁護士の仕事に特化し、秘書にタイプの仕事を任せるからである。その方が、弁護士・タイプの仕事が効率よく生産できるからである。


そういえば、ホリエモンが「家事なんかアウトソーシングすればいいじゃん」と言ってましたがこれも比較優位の例ですよね。


ただ、「馬鹿だからでしょ」と言ってしまったがために炎上をしてしまいましたが(笑)、彼の本質は間違ってはいません。まぁ固定給しか貰えずに余った時間で副業さえできない人は家事を自分でやった方がいいかもしれません。しかし、レバレッジを効かせる為にもこうした家事のアウトソーシングは大事なことです。


話はそれましたが、要するに自分の得意なことをやっていけば、自ずとそれはプラスになるということです。僕は、ドコモの長所は情弱を相手にして高額なお金をむしり取るビジネスだと思っていましたので、格安SIMに参入するとも思っていませんでした。


ただ、現実を見ると参入しちゃいそうな雰囲気...


ドコモの長所は既にもう失われつつある事を意味しているのかもしれません。つまり、完全なる土管化への変貌です。ドコモのサービスはこれから質を落としていき、回線を送る為だけの、言わば上下水道事業者と同じ土管屋(インフラ)と化すのです。


今まで当たり前にあったキャッシュバックや、至る所に存在するショップも数を減らしていくでしょうね。もしくは顕在するショップは携帯電話事業部から撤退して、野菜を売るのかもしれませんよ!w



ドコモの格安SIM

ドコモの格安SIMとはどのようなサービスになるのか興味深いですが、これからもフェアなサービスを提供してほしいです。つまり、ドコモがMVNOに卸している回線の値段をドコモの会社にだけ優遇はしないでほしいということです。


IIJmioには10GBを1000円で売るのに対し、自分の会社だけ10GB100円で卸したりしたら、競争の意味が無くなります。こうした点は公正取引委員会にきちんと監視をしてもらいたいですね。


ただ、ドコモがこうしてMVNOに参入すると決めた以上(未定ですが)、もっと価格競争が激しくなってきそうですね!武者震いがします。。。笑



SoftBankの危機


僕はdocomoだけを取り上げていますが、SoftBankが少々ヤバいんじゃないかと思っています。SoftBankと言えばアメリカのSprintを買収しましたが結構苦戦しているようです。↓


SoftBankは、日本の携帯事業へ参入して見事に逆転勝ちを修めました(たぶん?)。そして日本で得た資金を元手に世界へと打って出たのです。


最近のSoftBankの料金プランは値下げをしていませんが、これは海外への軍資金を溜めているからに他なりません。つまり、日本である程度シェアを取ったので、価格で攻めるのはもう止めて、今度はお金を回収するフェーズに入ってきたと見て良いでしょう。


しかし、docomoがこうした土管化を表明した事により、今後の携帯事業の収益は下がっていくことが予想されます。それでも土管化というのは「インフラ」として安定しますので、会社としては十分に存続していくことができます。電気会社のようにね。


ただ、SoftBankにしてみれば携帯事業の収益が下がってしまうと面白くありません。せっかくのドル箱が縮小してしまうので、海外への投資も縮小せざるを得ません。最近ではアリババ投資への成功を手中に修め、インドへの投資も活発に行っていますが、Sprintが足を引っ張る事を考えると資金はどれだけあっても足りすぎるという事はないでしょう。


こうした意味からもdocomoより回線がひ弱なSoftBankは満足にMVNOに参入できませんし、現在の体制を維持していくのに精一杯でしょうから、段階的にMVNOに参入していけるdocomoが羨ましいに違いありません。


また、docomoもMVNOに参入する事は土管化への表明になりますが、より安定した地盤を築く為に先手を打ったと言い換えれば、結構ナイスなんじゃないかと思います。



まとめ

以上より、docomoは単にMVNOに参入したというよりも1手2手先を読んで参入したと推測できます。


僕の大きな勘違いかもしれませんしね。


ただ、どうしてdocomoが「らでぃっしゅぼーや(野菜通販)」を買収したのかは意味が分からないので、そこにdocomoの究極な戦略が隠れているのでしょうね。


docomoとらでぃっしゅぼーやのマリアージュを期待しております。


では